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主旨
「ハロゲン シンポジウム」発足の主旨
日本は資源小国といわれますが、海に囲まれる島国日本は、ハロゲンの資源大国であります。例えば、ヨウ素については、日本は世界第2位の生産・輸出国であり、実に世界需要のおおよそ30%を担っています。これまでに、日本のハロゲン資源の重要さに鑑み、各ハロゲン元素の特性の解明と利用拡大を目指した研究会や学会が日本国内に組織されてきました。有機化学においてハロゲンとは、まず電気陰性度の大きな元素・置換基と学びます。これらの既存の理解に加え、近年では、「フルオラス親和性」、「超原子価」、「ハロゲン結合」等のハロゲン特有の新しい機能が継続的に見いだされ、合成と反応の研究、機能性分子の開発においてハロゲンは欠くことのできない元素の属を形成しています。
日本にはハロゲンを冠に掲げる学会と致しまして、『日本フッ素化学会』、『臭素化学懇談会』、『ヨウ素学会』がございます。これまで各学会が独立して活動を進めて来られたわけですが、国際的にはHalChemというハロゲンをキーワードに交流する組織があります。ここに、海に囲まれた日本の貴重な資源を活かし、ハロゲンに広くかかわる研究者が自由に交流できる「ハロゲン シンポジウム」を企画することになりました。